6日目朝 油について - UANGO | 玄米食プログラム
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    6日目朝 油について

    プログラム6日目の朝を迎えました。もう少しで1週間が経ちます。余計なものを削ぎ落した玄米食を6日間も続けるのは、ほとんどの方が始めてだと思います。身体や心の面で何か変化はありましたか?

    私の場合、1週間ほど経った頃に、食欲の部分で少し変化がありました。玄米食の期間中は、お肉や脂が多い食事をそれほど強く欲さなくなったという変化でした。

    今回そぎ落としているお肉や小麦粉製品、カフェイン、砂糖などの中で、それまでと比べて強く欲さなくなった食べ物はありますか?

    実は、お肉や小麦粉製品、カフェイン、砂糖、脂っこい食べ物は、依存性の高い食べ物でもあります。依存症になりやすい食品というのは、共通点としては高脂質・高塩分・高糖質が挙げられます。

    高脂質・高塩分・高糖質な物は、とり続けると気づかない内に心と身体が依存してしまう食べ物です。だからこそ、食べすぎたり、毎日のように食べたくなるものでもあります。

    本日は、食べたいとつい思ってしまうものの一つ、「脂質・油」がテーマです。

    油とは

    「あぶら」とひと言に言っても、私たちの身の回りにはたくさんの「あぶら」がありますよね。まず、大きく分けると、動植物由来の「あぶら」と、鉱物系、つまりガソリンや灯油などの「あぶら」に分かれます。動植物由来の「あぶら」のことを、「脂質」とも呼びますが、今日はこの、動植物由来のあぶら・脂質についてお話していきます。

    脂質は、私たちの体には欠かせない栄養素です。炭水化物、タンパク質と並ぶ、エネルギーを生むための三大栄養素のひとつで、タンパク質や糖質の約2倍のエネルギーをつくり出す、非常に効率のよいエネルギー源ともなっています。一般的な効果としては、細胞膜やホルモンの構成成分として重要で、他にも「あぶら」に溶ける脂溶性ビタミンの吸収を助けたり、体温の保持、内臓の保護をする役割があります。

    そんな油ですが、私たちが口にする脂質、皆さんは何を思い浮かべますか?

    植物由来だと、例えば、サラダ油、米油、ごま油、菜種油(なたね油)、オリーブオイル、健康に良い油だと、えごま油、アマニ油なども聞きます。動物由来だと、バター、ラード、牛脂などもあります。ちなみに、日本語の漢字にはサンズイの油と、脂肪のしの字で「あぶら」と読む二つの漢字がありますが、常温で液体のもの、主に植物性の「あぶら」には、サンズイの「油」の漢字、常温で個体の「あぶら」には、脂肪の「脂」の字をあてて使い分けます。

    色々な種類の油がありますが、実はその種類や効果は様々で、油の種類によって、良い取り方、悪い取り方があるのをご存じでしたか?どんな油をどう摂って行けば良いかをお伝えする前に、油の分類について一緒に整理していきましょう。

    油の種類

    まず、口にする油は、脂肪酸という成分で作られていて、大きく分けて2つに分かれます。
    少し難しい言葉になりますが、一つ目は、常温で固体になる脂に多く含まれる「飽和脂肪酸」で、二つ目は、常温で液体にな油に多い「不飽和脂肪酸」です。

    常温で固体になる脂に多く含まれる飽和脂肪酸は、主に動物性の脂全般です。この固まる脂には、デメリットが非常に大きいです。ただ例外として、健康に良いココナッツオイルは、植物性の油ですが、常温ではラードのように固まります。

    もう一つの、常温で液体になる油に多い不飽和脂肪酸は、主に、オリーブオイルやごま油など植物性の油全般です。例外として、動物性の油でも魚から作られる油、魚油(ぎょゆ)があります。これは常温でも固まりません。魚の油を含むこれらの固まらない油は、さらに細かく分類されますが、健康の鍵となる良い油と言われています。

    一部例外はありますが、「この常温で固まるかどうか」が健康的な食生活を進めていく上で、非常に重要になってきます。では、それぞれに、どんな良い点、悪い点があるのでしょうか。見ていきましょう。

    デメリットの多い固まる油

    まず固まる脂に多い飽和脂肪酸についてです。脂質は健康に悪いと言われる大体の理由の大半は、この固まる脂、つまり動物性の脂になります。

    脂には、エネルギーになりやすい・酸化しにくいというメリットがあるものの、デメリットには下記の3つ挙げられます。

    【1】体脂肪として蓄えられやすい
    【2】体内に入っても、めぐりをドロドロにさせやすい
    【3】悪玉コレステロールを増やすため、心筋梗塞や動脈硬化のリスクを高める

    しかし、全く必要ない訳ではなく、血管を丈夫にしてくれる効果もあります。また、固まる油でもココナッツオイルには脂肪の蓄積を促す「中鎖脂肪酸(ちゅうさしぼうさん)」が多く含まれています。

    ただ、現代人の生活では、飽和脂肪酸の摂りすぎと言われています。女性の場合、1日に大体14g摂取するのが適量とされていますが、生クリーム、チーズ、脂身の多いステーキには特に沢山の飽和脂肪酸が含まれているので、摂りすぎには注意が必要です。

    健康の鍵となる固まらない油

    固まらない油に多い不飽和脂肪酸。こちらは非常に健康に良いものが多いです。この不飽和脂肪酸は、大まかに4つに分かれます。

    オメガ9、オメガ6、オメガ3のオメガとつく脂肪酸と、トランス脂肪酸です。トランス脂肪酸は、悪影響をもたらすため、なるべく取らないほうが良いとされています。しかし、オメガ3、6、9は動物性よりも積極的に摂っていきたい油です。

    まず人間の体内でも合成できるオメガ9という脂肪酸は、オリーブオイル、米油、菜種油、アーモンドオイルなどに含まれます。こちらのオメガ9は、悪玉コレステロールを除去したり、便秘解消に繋がったりと良いことが多いので、適度に摂っていきたい油です。

    次に、オメガ6という脂肪酸です。これはサラダ油、ごま油、グレープシードオイル、コーン油などに多く含まれています。体の中で作れないので適度に必要ではありますが、摂りすぎると炎症を促進するため、日常で少しだけ使っていくのが良いと思います。


    そして最後に、オメガ3です。美容に関する情報でもよく聞かれる方がいると思います。このオメガ3は健康に非常に良いのですが、日本人は不足しがちと言われています。オメガ3は、亜麻仁油、えごま油、魚の油に多く含まれます。亜麻仁油は結構高級ですよね。

    ちなみによく聞かれますが、えごま油とごま油は全く別物です。えごまは紫蘇に似た植物で、そこから取れる油です。特徴としては、血液をサラサラにして、体の炎症を抑え、しかも体につきにくいと言われています。オメガ3はお魚からも取れるので、お肉よりもお魚を日常的に摂っていきたいです。

    このオメガ3、6、9には食べ方にちょっとした注意があります。その注意するポイントは酸化です。酸化した油は逆に健康に悪い影響になることが多いです。例えば、健康に良いオメガ3の脂肪酸を含む亜麻仁油やえごま油は加熱はNGとされています。理由は、加熱して酸化すると毒性の強い過酸化脂質に変わってしまうためです。動脈硬化の原因にもなるため、オメガ3の油はサラダにかけて食べるのがオススメです。

    そしてサラダ油、ごま油などのオメガ6も酸化しやすいです。市販の揚げ物や外食の揚げ物はこのオメガ6の脂肪酸を含む油で揚げてあることが多いため、自炊以外の揚げ物の食べ過ぎには注意が必要です。

    逆に、オリーブオイルや米油などのオメガ9を含む油は、酸化に強いので、火を使うお料理におすすめです。オリーブオイルは全ての料理に毎回使うと少し高くつきますが、米油はオメガ6や色々な栄養素も含むので、米油がおススメです。

    最後に、紹介した油について整理します。

    【オメガ3】亜麻仁油、えごま油・・・積極的に摂っていく。加熱せず生で食べるのがおススメ。
    【オメガ6】ごま油・・・体には必要なので適度に使っていきながら、加熱しすぎない。
    【オメガ9】オリーブオイル、米油・・・酸化しにくいので、加熱するお料理にオススメ。

    油の話は奥が深く、他にも健康によくないトランス脂肪酸があったり、オメガ9などの油もさらに細かく分かれたりしていきます。ご興味がありましたら、ぜひ調べてみてください。
    そして、スーパーに行かれた際はぜひ油コーナーを見てみてください。

    最後に

    今日お伝えしたのは、油・脂質についてでした。種類が細かく分類されていて、初めて聞く方は少し混乱してしまったかもしれません。まずは難しく考えず、動物性は適量、植物性は積極的に、そして困った時は米油かオリーブオイルという簡単なところから始めてみても良いかもしれません。外食をする際や、お料理を作る際に、油へ少し意識を向けてみてください。

    では今日はこの辺で終わりです。今日も1日、無理せず玄米食を楽しんでくださいね。また、夜にお会いしましょう。行ってらっしゃい。